【F1】カナダで快勝。レッドブルが手に入れた「勝利のカギ」 (3ページ目)
ベッテルは最後までペースをコントロールしながら、最初に築いたギャップを少しずつ広げ、独走で優勝した。昨年は1ストップ作戦を試みながら最後にタイヤのグリップ低下で後退したこのカナダGPで、今年は完全な勝利を手に入れたのだ。
カナダGPの勝者は、ポールトゥウィンを決めたレッドブルのベッテル「今日はスーパーソフトのタレがひどかったけど、僕らも他チームと同じ程度に抑えることができた。序盤はすごくハードにプッシュしてギャップを築き、あとは最後までそれをコントロールするだけだった。素晴らしい戦略、素晴らしいレースだったよ」
その完璧な戦略の裏に、加入したばかりのピエール・ヴァッシェの判断があったはずであり、今回の戦略を決するうえで、少なからぬ影響があったと考えていいだろう。
ジル・ビルヌーブ・サーキットは公園の周遊路であるだけに、長い直線をシケインとヘアピンでつないだだけのレイアウトで、高速コーナーが存在しないため、タイヤに厳しいサーキットではない。これをもってレッドブルのタイヤマネジメントが格段に向上したと考えるのは早計だろう。
しかし、タイヤ専任エンジニアという新たな「武器」が加わった彼らが、ここからさらに強さを増していくことは間違いない。
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