【F1】地元で快勝。アロンソが見せた「マシンを生かす」ドライビング (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

「『ここでハミルトンを抜きにいかない理由はないよね?』と思って、彼も追い抜いた。少しKERSを使ったんだ。KERSはターン3で使うためにスタートで使い切らずに少し残しておいた。そこは今日のレースで大きな意味を持っていたね」

 自分たちのマシン特性がもたらす利点を最大限に生かし、勝利をもぎ取った卓越したドライビング。スペインGPはアロンソにとってまさしくパーフェクトなレースだった。

地元で今季2勝目を飾ったアロンソはドライバーズランキングで3位につけている地元で今季2勝目を飾ったアロンソはドライバーズランキングで3位につけている 今季のアロンソは、チームの判断ミスでマレーシアとバーレーンの2戦で大きなチャンスを失っている(それぞれリタイア、8位)。逆に、トラブルフリーの3戦では2勝と2位1回という好成績。ミスをなくしコンスタントにポイントを重ねていくことの重要性は、誰よりもよく分かっている。2006年以来遠ざかっているタイトル獲得のチャンスは、非常に大きいと言える。

 アロンソ自身も、そのことは自覚している。そして、母国大観衆の前で堂々と宣言してみせた。

「マシンパフォーマンスを考えれば、フェラーリに来てからの4年間で最もタイトル獲得のチャンスは大きい。うまく戦うことができれば、タイトルを勝ち獲ることが可能だ。僕らはそれを成し遂げたいと思っている」

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