2012.12.12

【F1】可夢偉が語るシート獲得活動の現状。「道筋が見えている」

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

――ケータハム(コンストラクターズランキング10位)やマルシア(同11位)に乗ってでもF1に残るという選択肢もある?

「う~ん、そこはあまり行きたくないんですよね……。そこで走っても、その先につながらないような気がするから。それよりも、自分のキャリアが終わってしまう可能性の方が大きいんじゃないかな。

 ポイントも獲れないようなチームに行ってしまうと、(自分の実力を)何も見せられない。ポイントが獲れないチームなんて、誰も見てくれないですよ。(周回遅れにされる時に)『邪魔しちゃダメだよ』くらいにしか言われへんのやから(苦笑)。

 F1って素晴らしいスポーツやと思うんですけど、やっぱりまずここで日本人が勝たないとだめでしょ。いつまでもスポンサーを持ってくるドライバーばっかりやとか言われてたら、腹立つでしょ? これだけ自動車メーカーがたくさんあってすごい国なのに、その国のドライバーが勝たないっていうのはオカシイんですよ。そろそろ勝って、『勝てるドライバーがいる国だ』くらいに(世界中のF1ファンに)思ってもらわないと」


 11月24日に立ち上げた『KAMUI SUPPORT』には、開設から12月11日現在までで1億7000万円を超える支援金が集まった。ファンの間では可夢偉に対する支援の声、可夢偉の夢に賭ける思いがどんどん広がっている。それは、彼がこれまで与えてくれた感動がいかに大きく、「勝利」を語る彼の言葉がどれだけ本物の信頼を勝ち得ているかを物語っている。

 2013年、チームメイトのキミ・ライコネンを向こうに回して漆黒のロータスを駆り、自らの評価をさらに上げ、2014年にはトップチームへ移籍して頂点を争う。そんな夢の続きは、すぐそこに見えている。たったひとつの、だけどとても大きなその夢に続く橋を、なんとか渡ってほしい、渡らせてやりたいと願う。

 そんな声があがり続け、さらに支援の和が広がって、彼を橋の向こうの次の舞台へ後押ししてくれることを祈るばかりだ。
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