【F1】可夢偉、自己最高の4位で後半戦へ。「あと1コなんやけどなぁ」 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

「プッシュしてタイヤを壊すわけにもいかなかったんで、コントロールしながらあのペースが保てたっていうのは良かったですね。タイムも安定してたし。ドライのQ1でも速かったように、レースでもドライでは速かったから、スタートポジションさえ前だったらレース展開は変わってたと思うし、もっと楽にレースができてたと思いますけどね。普通に走ればクルマは速いんですけど、なかなかタイミングが合わないですね。今回で言えば、予選で雨が降ったのも想定外やし、雨の時のペースもそうやし。それは次の課題ですね」

 だが、これまでに散々悩まされてきた、チームプレーは大きな進化を遂げたと言っていいだろう。もちろん、可夢偉はまだまだ満足してはいないが......。

「クルマもペースも、自分たちにやれることはやって、それはできてると思うし、僕らのチーム規模を考えればよくやってると思います。もちろん良い悪いはあるし、他のチームに比べれば経験不足なところもあるけど、それもひとつひとつの積み重ねですからね。これからまだシーズン半分ありますから、これからどう巻き返せるか楽しみですね」

 フォースインディア、メルセデスGP、そしてレッドブルのウェバーまでを"料理"して5位でフィニッシュ。セバスチャン・ベッテルの20秒加算ペナルティによって4位に繰り上がった。

「あと1コなんやけどなぁ、表彰台だけは遠いなぁ」

 ようやく"産みの苦しみ"を乗り越え始めた可夢偉とザウバーは、いよいよその道を歩み始めるはずだ。

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