【MotoGP】まさに互角。ロレンソ、ペドロサ、ストーナー「3強」の争い (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 今回の勝利でペドロサの勢いにはずみがつくのは確実で、そうなると3人のチャンピオン争いはますます激しい火花を散らせることになる。

 今週末に行なわれるイタリアGPは、2009年にロレンソがポールポジションを獲得してストーナーが優勝。2010年はペドロサがポールトゥウィン。2011年はストーナーがポールでロレンソが優勝。と、3人がまったく互角の強さを発揮しているサーキットだ。

 だが、このコースはそもそもバレンティーノ・ロッシ(ドゥカティ)の庭といってもいい場所で、2002年から2008年にかけて7年連続優勝という記録も持っている。そのロッシは、ドイツGPを6位でフィニッシュした。

「ドライコンディションでは今季ベストリザルトだったから、悪くないと思う。前戦と前々戦では序盤ですぐにタイヤが終わってしまったので、さらにその前のセッティングに戻すことにした。レース終盤では自分の周囲にいた集団の選手ほとんど全員をオーバーテイクできたけれども、ストーナーの転倒で(追い抜き禁止を知らせる)黄旗が振られていたからそれ以上はいけなかった。あれがなければ、もうひとつ順位を上げられていたと思う」

 と、じつに淡々とした表情でレースを振り返った。すっかり見慣れてしまった彼の淡々とした表情に、イタリアGPでは何らかの変化がきざす可能性はあるだろうか。

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