『ウマ娘』では「ウマ娘オタク」のアグネスデジタル 芝、ダートを問わない万能ぶりを示した異次元の末脚 (2ページ目)
レースがスタートすると、アグネスデジタルは後方3番手のポジションにつける。ダート戦では前目の位置を取ることが多かった同馬だが、このレースでは後ろからレースを進めることになった。やはり芝のスピードについていけないのか。そんなふうに見ていた人も多かっただろう。
3コーナーから4コーナーに差しかかっても、依然としてポジションは変わらない。アグネスデジタルは後方3番手を進み、前には15頭のライバルがいる状況だった。
直線に入ると、好位の内を運んでいたダイタクヤマトが先頭に立ち、その他のライバルたちも次々にスパートをかけていく。一方で、アグネスデジタルはまだ後方の位置取り。なおかつ、直線入口で進路が狭くなり、なかなか追い出せない。形勢は絶望的だった。
レースは、はや残り100m。先頭争いに目を移すと、中団内から抜け出してきたダイタクリーヴァが同じ勝負服のダイタクヤマトをかわして敢然と先頭に立った。
その時だった。大外からアグネスデジタルが飛んできたのである。別次元の末脚を繰り出し、外から一気に襲いかかってきたのだ。
直線に入ってしばらく追い出せなかった同馬だが、その後に進路が開くと、すぐさまエンジン全開。凄まじい加速とともに前との差を詰めたのだ。勝利目前と思われたダイタクリーヴァは、一瞬のうちに並ばれてかわされた。
歴戦のトップマイラーたちを蹴散らして、先頭でゴール板を通過したアグネスデジタル。この結果に場内は静まり返った。「まさか芝でこんな末脚を繰り出すとは......」。ほとんどの競馬ファンがそう思ったのではないか。
この日を境に、同馬はオールラウンダーとしての実績を積み上げていく。そして、驚愕のGI制覇を果たした翌年の秋に、地方交流GIのマイルチャンピオンシップ南部杯(盛岡・ダート1600m)、GI天皇賞・秋(東京・芝2000m)、海外GIの香港カップ(香港・芝2000m)を制し、さらに年が明けた2月のGIフェブラリーS(東京・ダート1600m)も勝って、GI4連勝を飾った。
ダートと芝、地方や海外など、ありとあらゆる条件のGIを制する偉業を成し遂げたアグネスデジタルは、まさに競馬界の常識を覆す"異能"の存在だった。
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