【競馬予想】天皇賞・春で1番人気が予想されるヘデントールは本当にGIを勝てる力があるのか (2ページ目)
しかしながら、それは同時に悪癖、すなわち出遅れ癖との戦いの始まりでもあった。
これまで8戦5勝、2着2回、着外1回と、一流馬らしい戦績を残しているヘデントールだが、そのほとんどのレースで出遅れ。敗れたレースについては、それが最大の原因となったと言っても過言ではない。唯一の大敗、1番人気に推されながら8着に敗れたダービートライアルのGII青葉賞(東京・芝2400m)も、同様である。
先の専門紙記者が言う。
「あのときも出遅れて、道中は後方2番手を追走するはめに。しかも、ハナを奪った馬が大逃げを打って、2番手以降が大きく離されてのスローペース。少頭数ならともかく、フルゲートに近い多頭数の競馬で、さすがにそのポジションではどうにもなりませんでした。新馬戦後は能力の違いで勝ち上がってきましたが、厩舎スタッフはこのとき、同馬の悪癖解消のために、あらためてギアを入れ直したのではないでしょうか。
ヘデントールはその後、東京で2勝クラス、夏の新潟で3勝クラスを勝っていますが、それが何よりの証拠です。通常、これくらいの期待馬であれば、夏の暑い時期は休ませるもの。にもかかわらずレースを使ってきたのは、やはり悪癖をなんとか解消したかったからでしょう。実戦を経験させることで、ゲートへの恐怖心を薄めたり、騎手とのタイミングを図ったり、いろいろと試みてきたのだと思います」
ただ、生まれもっての癖はそう簡単に治るものではない。専門紙記者が触れた2勝クラス、3勝クラスでもスタートで出遅れ。続くGI菊花賞(京都・芝3000m)でもまた、スタートで後手を踏んで後方からの競馬を強いられた。
2勝クラス、3勝クラスは少頭数なうえ、力の違いで勝てたものの、フルゲートの菊花賞はさすがに2着を確保するのがやっとだった。
だが、ヘデントールが明け4歳を迎えると、悪癖解消に取り組んできた厩舎スタッフの努力がついに実を結ぶときがきた。前走のGIIIダイヤモンドS(2月22日/東京・芝3400m)である。
フルゲート16頭立ての4枠8番に入ったヘデントールは、まずまずのスタートをきって先行集団に続く好位5番手につけた。その位置でスムーズにレースを運んで、2周目の3コーナーすぎあたりで後方の馬がまくってきた瞬間、自らも即座に反応して一緒に進出。最後の直線で競り合っていた馬を振りきると、早め先頭からそのまま突き抜けた。
結果は、2着に4馬身差をつける圧勝。GIIIとはいえ、重賞でこれだけの差をつけて勝つのは、他馬とはワンランク違う、ということだ。
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