手薄なメンバー構成となった弥生賞は「中穴狙いが吉」期待はタフな流れと馬場で浮上する2頭

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 牡馬クラシック第1弾のGI皐月賞(4月16日/中山・芝2000m)と同じ舞台で行なわれる伝統のトライアル戦、GII弥生賞が3月5日に行なわれる。

 皐月賞に限らず、GI日本ダービー(東京・芝2400m)との関連も深い一戦とあって、1番人気は過去10年で3勝、2着3回、3着1回とまずまずの成績を残している。3連単の配当も4000円以下が4度もあって、堅いレースといった印象が強い。

 しかしながら、伏兵の台頭も時に見られ、"大荒れ"となることも。実際、3連単で10万円超えの高配当が飛び出したことが3度あり、そのうち2度は45万円超えの高額配当となっている。

 堅いか、荒れるか、両極端の一戦と言えるが、デイリー馬三郎の木村拓人記者によれば、今年はやや厄介な状況になっているという。

「というのも、この1週間で人気になりそうなマイネルラウレア、キングズレイン、グランヴィノスといった馬たちが相次いで回避。結果、少頭数のレースとなり、穴で狙おうと思っていた馬が押し出されて人気の一角に。穴党にとっては、ちょっと困った感じになってしまいました。となると、今回は大物狙いではなく、中穴を狙うぐらいがよさそうです」

 また、木村記者は押し出された人気馬について、こんな見解を示す。

「トップナイフ(牡3歳)は、今の中山みたいな馬場はめちゃめちゃ合うと思います。タスティエーラ(牡3歳)も、前走のGIII共同通信杯(4着。2月12日/東京・芝1800m)で上位を争った面々は結構強力でした。そういう意味では、ここでは悪くないかなという気がします。

 一方で、レヴォルタード(牡3歳)は人気ほどの信頼は置けません。前走の未勝利戦(11月27日/東京・芝2000m)は能力の違いで押しきりましたけど、同レースでは前に1頭、ぶっ飛ばしてくれた馬がいたので、気持ちが前向きすぎる面のあるこの馬にも向いた流れになりました。

 母バウンスシャッセもそういったガーッとなるところがありましたし、姉のグランワルツもそうでした。この馬自身、本来折り合って2番手という優等生のタイプではないので、かなり怪しいと見ています。

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