チャンピオンズCと相性がいいキングカメハメハ産駒。芝からダートに転向して躍動する、2頭の血統分析による信頼度は?

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 12月4日、中京競馬場で3歳以上によるGⅠチャンピオンズC(ダート1800m)が行なわれる。

 今年は、昨年の勝ち馬であり、最優秀ダートホースであるテーオーケインズの連覇なるかという点が注目を集める。ただ、今年の地方交流GⅠジャパンダートダービーを勝ったノットゥルノや、首GⅡUAEダービーを勝ったクラウンプライドといった3歳馬など、新勢力も参戦してきているため"世代交代"も焦点のひとつになりそうだ。

 このレースを血統的視点から分析していきたい。このレースと相性がいい血統のひとつがキングカメハメハ。阪神1800mで行なわれた2013年ジャパンCダートのベルシャザール、現在の条件に変わったあとの2014年ホッコータルマエ、2020年チュウワウィザードと、9年間で3頭の勝ち馬が出ている。今年もキングカメハメハ産駒が2頭登録を行なっているが、筆者が本命に推したいのがジュンライトボルト(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)だ。

前走のシリウスSでダート重賞初勝利を飾ったジュンライトボルト前走のシリウスSでダート重賞初勝利を飾ったジュンライトボルトこの記事に関連する写真を見る 同馬は、デビュー当初は芝のレースを中心に走り、昨年5月にはむらさき賞(3勝クラス、東京・芝1800m)を1分44秒3で勝利。当時のコースレコードに0秒1差の好タイムで駆け抜けた。オープン入りを果たし、芝重賞戦線での活躍が期待されたが、その後は関越S6着、ポートアイランドS11着、キャピタルS7着と着外続き。今年からダート戦に出走するようになった。

 今年7月、約8カ月ぶりの実戦となった初ダートのジュライS(福島・ダート1700m)で2着に入ると、続くBSN賞(新潟・ダート1800m)でダート戦初勝利。そして前走のGⅢシリウスS(中京・ダート1900m)で重賞初制覇を果たした。ダート転向からわずか3戦目での重賞初制覇ということで、もともとダート適性は高かったのだろう。

 この馬の成績を見て思い出すのは、前述のベルシャザールだ。同じキングカメハメハ産駒の同馬も、3歳時にGⅠ日本ダービー3着など芝戦線で活躍。故障を経て5歳になってからはダート戦に出走し、2戦目でダート初勝利。5歳秋のGⅢ武蔵野Sで重賞初制覇を飾り、GⅠジャパンCダートでGⅠ初制覇を果たしている。

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