エプソムCは絶対的本命不在。梅雨の荒れ馬場にも対応できる実績馬2頭が混戦を断つ

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 そうなると、少頭数も手伝ってスローペースは必至。最後は瞬発力に秀でた面々によるヨーイドンの決め手勝負になると踏んでいます。

 加えて、使用コースは今週で3週目となるCコース。だいぶ馬場の内側が荒れてきており、先週のGI安田記念でも逃げたホウオウアマゾン以外は内を避けて走っていました。外から豪快に伸びてきたソングラインが勝ったことを鑑みても、穴馬候補にはキレ味自慢で人気の盲点になりそうな馬に白羽の矢を立てたいと思っています」

東京巧者のシャドウディーヴァ東京巧者のシャドウディーヴァこの記事に関連する写真を見る そこで、坂本記者が第一に期待するのは、コース巧者のベテラン牝馬だ。

シャドウディーヴァ(牝6歳)です。東京コースは14戦2勝、2着5回、3着2回、着外5回と好相性。ノーマークは禁物でしょう。

 着順だけ見ると近走は振るわない印象がありますが、前走のGIヴィクトリアマイル(5月15日/東京・芝1600m)は、勝ったソダシをはじめ、2着ファインルージュ、3着レシステンシアなど、上位に入った馬たちは先行馬が占めて前が有利なレースでした。

 そうしたレースにあって、シャドウディーヴァは9着に敗れましたが、メンバー最速タイの上がり32秒9をマーク。4角15番手から大外を回して、勝ち馬からコンマ6秒差、2着馬とはコンマ3秒差まで追い上げました。地力の高さは示したと言っていいでしょう。

 あと、関東地方も今週梅雨入りしましたが、同馬は重馬場となった一昨年のGII府中牝馬S(東京・芝1800m)で2着と好走。キレるタイプでありながら、渋った馬場にも対応できる素地と末脚に期待したいところです」

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