日本ダービーで4強を脅かす存在はいるか。穴党記者が「狙いたい」という伏兵2頭を侮るなかれ

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

日本ダービーでの大駆けが期待されるオニャンコポン日本ダービーでの大駆けが期待されるオニャンコポンこの記事に関連する写真を見る 実は、皐月賞では1コーナーで相当な不利がありました。ジオグリフやイクイノックスが外からコースを取りにきた際、手綱を引いたことで頭を上げてスムーズさを欠いてしまいました。これが、敗因のひとつだと見ています。現に、鞍上の菅原明良騎手も『1コーナーの入りで、もう少し工夫できたと思います』と振り返っていました。

 また、個人的には引いてしまったことが、少し消極的に映りました。乗り方次第では自身より外にいたジオグリフやイクイノックスに対して"正当に"距離ロスを与えつつ、コーナーで後方に収まることができたと思うからです。結果、着差が着差だけに、惜しい敗戦だったと思いますし、上位馬とは互角以上の評価ができる敗戦と考えています」

 父は2010年のダービーで、7番人気ながら戴冠を遂げたエイシンフラッシュ。父同様、人気薄での大駆けなるか、期待が膨らむ。

「陣営は『正直、2400mはギリギリ』と話しています。ただ、レース1週前から馬体に変化が出てきて、管理する小島茂之調教師は『ちょっと斜尻の馬で、股関節の下の振りがうしろにいかなかったんですけど、(最近になって)尻に筋肉がついてきました。飛節の位置がうしろにいくようになって、1完歩が伸びるようになったんですよね』と言っていました。

 1完歩の幅にして数センチかもしれませんが、積み重ねれば数メートルになり、それが距離克服の下地にもなります。体調的にも上積みが見込めますし、穴にはもってこいの馬だと感じています」

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