オークスのトレンドは「2週連続馬なり」。調教ハンター・天童なこが気になる4頭は?

  • 河合 力●取材・文 text by Kawai Chikara

 それを踏まえて注目している馬は、サークルオブライフ(牝3歳)ですね。桜花賞は18頭立ての16番枠となり、外々を回る苦しい展開。それでも上がり33秒3はメンバー最速で、勝ち馬とコンマ1秒差の4着にまで差を詰めています。1番人気のナミュールを意識しすぎて脚を余したようにも見えます。

 また、この馬自身はエンジンのかかりが遅く、長く末脚を使うタイプ。国枝栄調教師も「オークス向き」と以前から言っていますし、いいのではないかなと。

 調教についても、1週前は美浦トレセンの南ウッドで馬なりの追い切り。それでいて5ハロン64秒0は自己ベストという好調ぶりです。最終追い切りも終いは少し伸ばしたものの馬なりの形。いい調教の過程だと思います。

 もう1頭、穴っぽいところで注目しているのがスタニングローズ(牝3歳)です。この馬は「バラ一族」の1頭。バラにちなんだ馬名が多い血統で、私が応援している一族です。

 バラ一族は活躍馬が多いものの、クラシックにはなかなか縁がなく、スタニングローズの祖母ローズバドも2001年のオークスで2着と涙をのみました。そのおばあちゃんのリベンジになればよいですね。

 調教も、1週前追い、最終追いと、坂路で馬なりの内容。動きもタイムもいいですね。私のブログでは、調教から見た新馬戦のおすすめ馬を載せていますが、この馬のデビュー時も注目していて、実際に勝ってくれました。

 それからずっと追いかけていますが、タテの比較でもいまは好調ぶりがうかがえます。面白いかなと思いますね。

 それ以外では、やはり桜花賞馬のスターズオンアースも侮れません。今回、川田騎手に代わりクリストフ・ルメール騎手が騎乗しますが、ルメール騎手は、この馬の祖母スタセリタでフランスのオークスを勝ち、また、伯母のソウルスターリングでも日本のオークスを制しています。ルメール騎手ゆかりの一族と言えるだけに、血統のドラマにも期待したいですね。

 今回のオークスで注目している馬はこれらになります。YouTubeでも調教視点の予想を配信していますので、ぜひ見てください! 私よりも予想がうまい?と言われる、ペットの麦ちゃんとも予想対決をしています(笑)。

【プロフィール】
天童なこ てんどう・なこ 
愛知県出身。淡路島(兵庫県)在住。競馬ファン歴17年、調教重視予想の"調教ハンター"。好きな競走馬は「ダイワスカーレット」「ライスシャワー」「ネフェルメモリー」。YouTube『てんなこ競馬予想チャンネル』『天童なこオフィシャルブログ』では調教予想を発信している。

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