オークスのトレンドは「2週連続馬なり」。調教ハンター・天童なこが気になる4頭は? (2ページ目)

  • 河合 力●取材・文 text by Kawai Chikara

オークスの調教トレンドから見る有力馬

 さて、今週はGⅠオークス(5月22日/東京・芝2400m)が行なわれます。このレースにも調教で見るべきポイントがあります。というのも、過去の好走馬の多くは、1週前追い切りを強めに、レース当週の最終追い切りは軽めの馬なりなんですね。

 ただし最近は、1週前追い切りも軽く、最終追い切りも軽い、2週連続で軽い調教の馬がよく絡んでいます。おそらく馬場が軽くなっていることも関係していると思うのですが、トレンドに変化が見られるんですね。ここをチェックしたいと思います。

 ちなみに、翌週のGⅠ日本ダービーは同じ競馬場・距離で行なわれますが、調教傾向は異なっています。オークスと違い、2週連続で強い追い切りの馬が好成績なんですね。牡馬と牝馬でこういった違いがあるのも面白いですね。

この記事に関連する写真を見る これらを踏まえてオークスの注目馬を挙げたいのですが、まず予想とは別に、どうしてもふれたい馬がいます。

 アートハウス(牝3歳)です。なぜかといえば、この馬に騎乗する川田将雅騎手の「思惑」です。川田騎手は、GⅠ桜花賞(阪神・芝1600m)をスターズオンアース(牝3歳)で勝ちながら、今回はアートハウスを選びました。しかも、スターズオンアースは、血統的にもこれまでの戦績を見ても、オークスで大きなマイナス材料があるとは思えない。

 それでも川田騎手がアートハウスを選んだのであれば、それだけ能力を見込んでいるのかなと。1週前調教も最後の2ハロンを11秒6、10秒9というものすごい加速ラップでまとめていますし、やはり潜在能力は高そうです。

 ただ先ほど話したように、最近のオークスの調教トレンドは「2週連続軽め」です。だとすると、この1週前追い切りの加速ラップは"やりすぎ"かな、と。本命には置きづらいというのが、今の考えです。

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