アンカツ厳選の「3歳牡馬番付」。皐月賞、ダービーを制すのはどの馬だ

  • 新山藍朗●取材・構成 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

大関:ダノンベルーガ(牡3歳)
(父ハーツクライ/戦績:2戦2勝)

 例年素質馬が集い、今年もレベルの高いメンバーがそろったGIII共同通信杯(2月13日/東京・芝1800m)を圧勝。最後の直線ではこの馬だけ脚色が違って見えた。あの抜け出し方は、並みの能力の持ち主ではない。

 デビュー戦を勝ったばかりで、キャリア1戦の馬があんな競馬ができるとは......。この馬はかなり強い。素質だけなら、もしかすると一番かもしれない。血統的にも父がハーツクライゆえ、この先もさらなる成長が見込める。

 問題は、牧場にいた頃に右後肢に大ケガを負った影響が今なお残っていること。皐月賞はどうかわからないけど、その結果に関係なく、ダービーでは勝ち負けだと思う。


関脇:イクイノックス(牡3歳)
(父キタサンブラック/戦績:2戦2勝)

 上位3頭のなかで、最も不気味な存在。2歳秋のGII東京スポーツ杯2歳S(11月20日/東京・芝1800m)を勝ったあと、レースを使うことなく、ぶっつけで皐月賞へ挑むという異例のローテーション。これが、どう出るか?

 ともあれ、最近は新馬の仕上がりが早いため、あまりレースを使わなくてもクラシックに間に合うのが流行り。その点では、これだけ間隔をあけた使い方もアリなのかもしれない。

 いずれにせよ、東スポ杯2歳Sは強かった。インパクトのある勝ちっぷりで、時計も速かった。上がりタイムは32秒台をマーク。2着に2馬半差の完勝には恐れ入った。父キタサンブラックというのがどうなのか? そこは未知数であるものの、レースにいっての自在性は十分に受け継いでいるようだ。

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