桜花賞の行方を占う「3歳牝馬ランキング」。上位5頭の実力を分析 (2ページ目)

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この記事に関連する写真を見る 1位は、前回のランキング(2021年12月8日)でも5位にランクインしていたナミュール。阪神JFでも1番人気に支持されるなど早くから評判の高かった素質馬が、チューリップ賞で強さを見せてその評価を盤石なものとした。

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「馬体重は430kg~440kg。ハービンジャー産駒らしく胴長+脚長でスカッとしたシルエット。つなぎは少し短めながらクッションはそれなりにあって、仕掛けてからトップギアに入るのが早いタイプです。

 阪神JF(4着)ではスタートで後手を踏んで苦しい立ち回りとなりましたが、横山武史騎手を鞍上に迎えたチューリップ賞ではスムーズにスタートをきりました。道中では中団の馬込みで窮屈なシーンもありましたが、そこをしっかりと我慢。直線でも詰まりながら、残り300mあたりで外に持ち出すと一気に加速して爆発力のある末脚を発揮しました。

 追い切りでも、レースでも、左手前ではクビを内に向けてフラフラして追いづらそうでしたが、それでも最後はきっちり加速できる点は評価できます。もう少し体重が増えてパワーがつけば、フォームも改善されるでしょうし、横山武史騎手の評価も高いですから、今年の3歳牝馬路線はこの馬が"主役"となるでしょう」

木南友輔氏(日刊スポーツ)
「赤松賞のレース後、陣営は次走については迷っていたようでした。それが、阪神JFでは嫌な形で出てしまったのかな、と。おかげで、桜花賞へ向けてのローテーションに狂いが生じて、チューリップ賞ではしっかりと(クラシックの)出走権利を獲得しなければいけないレースになってしまいました。そんな状況にあって、きっちり勝ちきったことを評価したいです」

市丸博司氏(パソコン競馬ライター)
「阪神JFを制したサークルオブライフとTF指数(※市丸氏が独自に編み出したデータ指数)は1位タイ。ただ、2頭の比較ではチューリップ賞を勝って指数を伸ばしてきたナミュールのほうが上と見ていいでしょう。

 もともと阪神JFは、ナミュールが1頭だけ大きく出遅れ。加えて、直線では伸びない最内に進路をとって、ほとんどレースになりませんでした。しかし、チューリップ賞では五分のスタートから中団待機。直線では外から楽々と抜け出してきました。本番でも人気になるでしょうが、この馬が最右翼と考えるのが定石でしょう」

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