大阪杯も展開次第で「大荒れ」の予感。快速ジャックドールを巡る争いの陰で浮上する伏兵2頭 (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 それこそ、昨秋のGIIオールカマー(中山・芝2200m)では、レイパパレやグローリーヴェイズといった強豪相手に勝利。馬群の内を縫って、強い勝ち方を見せたことを忘れてはいけません。ある程度前で運びながら、長く脚が使えるタイプとあって、阪神の内回りコースも合いそう。侮れない1頭だと思いますよ」

 次に、坂本記者が考えるパターンは「前崩れによる差し馬の台頭」を見越してのもの。この展開で期待するのは、レッドジェネシス(牡4歳)だ。

「近2走は振るいませんが、不気味な存在として非常に気になります。2走前のGI菊花賞(13着。阪神・芝3000m)は、さすがに距離が長すぎたと言えますし、前走のGII京都記念(13着。2月13日/阪神・芝2200m)は、序盤で他馬と接触して(レースを)やめてしまった、という話を聞いていますから。

 気難しい面が課題としてあるようですが、昨春にはGII京都新聞杯(中京・芝2200m)を勝って重賞制覇。不良馬場で行なわれた昨秋のGII神戸新聞杯(中京・芝2200m)でも2着と好走しています。ディープインパクト産駒ながら、タフな流れの力勝負には向きそうな印象があります。

 加えて、今回は初めてブリンカーを着用。気持ちの面がうまくかみ合えば、最後の直線で力強く伸びてくるシーンがあっても不思議ではありません。開催前には天気の崩れもあるみたいですし、差し馬ではこの馬をマークしたいと思っています」

 大波乱の幕開けとなった春のGIシリーズ。力のある「2強」が集う今回は「さすがに荒れない」という見方が強いようだが、何が起こるかわからないのが競馬。ここに挙げた2頭が、再びとんでもない配当をもたらしてくれるかもしれない。

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