軽い調教で圧巻の2連勝。陣営も「この馬は走る」と唸ったドゥラドーレスのポテンシャル

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sankei Visual

「陣営によると、ドゥラドーレスはまだ体質が弱く、調教を重ねるとスクミや発熱といった症状が出てしまうそうです。そのため、ビシビシと調教はできないのですが、それでも『走りは素軽くて、デビュー前から年長馬と併せてもひけをとらなかった』とのことです。

 2戦目も依然として強い調教はできていなかったのですが、それであのパフォーマンスですからね。陣営も改めて『この馬は走る』と実感したようです」

 まだまだ成長過程にありながら、圧巻の強さを見せるドゥラドーレス。陣営は今後について、どんな展望を描いているのか。先述のトラックマンが続ける。

「陣営が一番に望むのは、体質強化。スタッフは『びっしりと調教をやっても、耐えられるようになってほしい』と話しています。その時には『相当な走りを見せられるのでは』と胸を張っていました。

 今後の予定については、馬の体質も考えてクラシック第1弾のGI皐月賞(4月17日/中山・芝2000m)はパスする方向。GIII毎日杯(3月26日/阪神・芝1800m)から、GI日本ダービー(5月29日/東京・芝2400m)へ向かう予定だそうです。

 次走で結果を出すのはもちろんですが、関西への長距離輸送もあるので、レース後に反動を残さないことが重要なポイント。それをクリアできれば、大舞台でのタイトル奪取も見えてくるかもしれません」

 新馬、セントポーリア賞と鮮烈な走りを見せて、注目度が高まる一方のドゥラドーレス。世代の頂点まで駆け上がることができるのか。まずは、次戦のレースぶりに注目したい。

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