中山記念は例年より小粒なメンバー構成。穴党記者が推す「大穴」2頭が高配当を演出か

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

ルフトシュトローム(牡5歳)です。

 昨秋のGIII福島記念(11月14日/福島・芝2000m)で大逃げVを決めたパンサラッサ(牡5歳)が、ここも果敢に自分の形にもっていくと見られます。さらに、トーラスジェミニ(牡6歳)、コントラチェック、ワールドリバイバル(牡4歳)など、前に行きたい馬がズラリ。開幕週の馬場も意識して、全体的に前へという意識が働くため、それなりのペースで流れることが予想されます。

 そこで、前が総崩れとなった場合を考えると、一発ありそうなのがこの馬。スタートが遅いため、どうしても位置取りが後ろからになってしまい、直線では外に持ち出すのに手間取ったり、内に行っても前が壁になって追えなかったり、不完全燃焼なレースが続いていますが、ハマったら面白いと思っています。

 前走のオープン特別・キャピタルS(11月27日/東京・芝1600m)でも12着に敗れましたが、ここでも直線で最内を突いて伸びかけるも、前をいく他馬に進路を取られてブレーキをかけざるを得ませんでした。『スムーズなら』と思わずにはいられないレースでした。

 そうしたなか、今回はペース的に縦長の隊列になりそう。馬群がバラけて末脚が発揮できるチャンスがあると見ています。スタートがひと息な分、追走がラクになる1ハロンの距離延長もプラス。大駆けへの楽しみが膨らみます」

 圧倒的な存在がいない今年の中山記念。荒れる要素も十分にあるなか、ここに挙げた"大穴"2頭が過去に例がないほどの高配当をもたらしてくれるかもしれない。

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