マテンロウレオは日高の馬を愛する昆貢調教師が春の大舞台に自信を持って送り込む逸材 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sankei Visual

 昆厩舎の今年の3歳勢は、マテンロウレオの他にもマテンロウオリオン(牡3歳)が重賞を制すなど絶好調だが、その強力布陣のなかでもマテンロウレオへの期待は当初から高かったという。関西競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「昆調教師によると、マテンロウレオは『デビュー前からウチのなかでは動きが抜けてよかった』とのこと。粒ぞろいの昆厩舎でその評価ですから、相当な器だと思います。そして、昆調教師は『ピークに仕上げるのはまだまだ先』と話しており、クラシックで最高の状態に持っていくつもり。つまり、今はまだ本領を発揮していない、ということでしょう。

 とにかく根性のある馬で、『競り合いになるとグイッと前に出てくれるのが長所』と昆調教師。きさらぎ賞もその長所が勝利の決め手になりました。『大きいレースに行くほど、この根性が武器になる』と自信を見せていましたね」

 マテンロウレオはこのあと、GII弥生賞(3月6日/中山・芝2000m)を挟んでクラシックへ向かう。中間の追い切りもよく、不安点はなさそうだ。先述のトラックマンが続ける。

「(弥生賞に向けて)状態は問題なく、順調なようです。ちなみに、距離適性については『まだまだ伸びても大丈夫』と昆調教師は話していました。クラシック第1弾のGI皐月賞(中山・芝2000m)はもちろんですが、第2弾のGI日本ダービー(東京・芝2400m)のほうにより魅力を感じているようでした」

 日高の馬を愛する昆調教師。再び日高出身の馬でクラシック制覇を果たすのか。マテンロウレオの走りから目が離せない。

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