きさらぎ賞は今年も波乱か。血統から見るコース適性で期待の2頭をピックアップ

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 2月6日、中京競馬場で3歳馬によるGⅢきさらぎ賞(芝2000m)が行なわれる。

 このレースは通常、京都の芝1800mで行なわれているが、改修工事の影響で昨年に続き中京の芝2000mで開催される。例年の傾向は当てはまらないことが考えられるので注意が必要だ。

 昨年は3番人気のラーゴムが勝利。同馬はクラシック戦線ではいいところがなかったが、昨秋のアンドロメダS(阪神/芝2000m)を勝利。2着のヨーホーレイクは今年初戦のGⅡ日経新春杯(中京/芝2200m)を勝利し、古馬GⅠを狙う存在になっている。

 近年のこのレースの傾向としては、1番人気の馬が5連敗中。2020年は8頭立てながら3連単5万3680円、2019年も8頭立てで3連単14万1960円と、波乱の結果が少なくない。穴狙いも面白そうだ。

 そういった、配当的にも血統的にも気になる存在が、ストロングウィル(牡3歳/栗東・橋口慎介厩舎)だ。

昨年12月18日の未勝利戦で勝利したストロングウィル昨年12月18日の未勝利戦で勝利したストロングウィルこの記事に関連する写真を見る 同馬は昨年12月4日の新馬戦(阪神/芝1800m)こそ2着に敗れたが、中1週で出走した未勝利戦(阪神/芝2000m)で勝ち上がり。同レースは好位2、3番手追走から早めに先頭に立ち、後続を寄せつけずに1馬身1/2差で押し切る完勝だった。新馬戦は直線でフラついて不覚をとったが、レースを経験しての成長を感じさせる走りだった。

 父シルバーステートは現3歳が初年度産駒の新種牡馬で、ウォーターナビレラがGⅢファンタジーSを勝利したほか、ロンがこの「中京/芝2000m」で行なわれた野路菊Sを4馬身差で圧勝。芝2000mは31戦5勝、2着3回で勝率16.1%、連対率25.8%という好成績を残している。芝ではこれまで19勝を数えるが、そのなかで中京は最多の4勝。中京の芝2000mはピッタリの条件と言えるだろう。

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