今年も大混戦の根岸S。マイル戦でも強靭な末脚が使える距離短縮組が絶好の狙い目 (2ページ目)

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro
  • photo by Sankei Visual

 ダート重賞に挑戦したのは、これまでに2度。一昨年のGIIIユニコーンS(東京・ダート1600m)と、昨秋のGIII武蔵野S(東京・ダート1600m)です。それぞれ13着、6着と結果は出ていませんが、ともに不利があってのこと。ユニコーンSでは向こう正面で落馬寸前の躓きがあって、武蔵野Sでは直線で前が壁になり、完全に仕掛けが遅れてまともに走れませんでした。

 その2戦以外は、東京コースでは一度も馬券圏内(3着以内)を外しておらず、マイル戦でも上がり最速の脚が使えるスタミナは魅力。今回は乗り慣れた石橋脩騎手が乗れず(津村明秀騎手へスイッチ)、重賞実績のなさが嫌われて人気を落とすようならば、絶好の狙い目になるのではないでしょうか。

 ということで、このタガノビューティーを根岸Sの「ヒモ穴馬」に指名したいと思います。

根岸Sでの勝ち負けが期待されるタガノビューティー根岸Sでの勝ち負けが期待されるタガノビューティーこの記事に関連する写真を見る ところで、少し話は逸れますが、先にも少し触れた"当該距離以上の距離をこなしている馬が有利"というのは、僕自身の実体験からも感じることです。

 だいぶ古い話になるのですが、僕は2003年にマイネルセレクトという馬でGIIIシリウスS(阪神・ダート1400m。2007年から施行条件がダート2000mに変更)を勝って、その後に地方交流GIのJBCスプリント(大井・ダート1190m)に挑みました。

 当時のダート短距離路線ではサウスヴィグラスという最強馬がいましたが、同レースに臨むにあたっては、僕は同馬が作るハイペースにも強気についていって、早めに勝負しようと考えていました。その強気の理由は「(前走の)1ハロン長い距離でも脚が持った」という事実から、「少々強気に攻めても大丈夫」という自信があったからです。

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