人気薄の伏兵がしばしば台頭。大荒れもある東海Sで穴党記者が狙いを定める2頭とは

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 もともと追い込み一辺倒の馬でしたが、2走前のオープン特別・グリーンチャンネルC(3着。10月10日/東京・ダート1400m)で短い距離を使ったのが刺激になったのか、前走のオープン特別・師走S(12月11日/中山・芝1800m)では、好発を決めて3着と好走。中団につけてレースを運ぶことができたのは、大きな収穫でした。

 その後、加藤征弘厩舎から池添学厩舎へ転厩。今回はその初戦となりますが、馬自体はいい状態を維持しています。今回初めてコンビを組む松山弘平騎手も追い切りに乗ったあと、『いい意味で変わらず、(環境の変化にも)対応してくれていると思います』と好評価を口にしていました。うまく流れに乗れれば、一発あっても......」

 太田記者はもう1頭、重賞実績豊富なベテランに注目する。

スワーヴアラミス(牡7歳)です。かなりズブいうえに気難しいため、成績は安定していませんが、重賞2勝、オープン特別2勝という実績があります。意外性という点では申し分ない存在だと思います。

 ここ2走は7着、8着と馬群に沈んでいますが、2走前のGIIIみやこS(11月7日/阪神・ダート1800m)は発馬直後に躓いたことが響きました。前走のGIチャンピオンズC(12月5日/中京・ダート1800m)も発馬のタイミングが合いませんでした。おかげで、どちらのレースも流れに乗れず、持ち前のしぶとさを生かせずじまい。ともに度外視していいでしょう。

 中京ダートでは3戦1勝ですが、本来ならタフなこのコースは合うはず。理想はパサパサの良馬場です。その点、乾燥して力の要る今の中京はこの馬向きと言えます。

 イレ込みが課題なので、当日のテンションは要チェック。いろいろと条件はつくものの、かみ合えば、ここでも十分にやれると思います」

 JRA今年最初のダート重賞。昨年は3連単の配当が20万円超えという波乱となったが、今年はどうなるのか。"荒れる"とすれば、ここに挙げた2頭がその立役者となってもおかしくない。

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