人気薄の伏兵がしばしば台頭。大荒れもある東海Sで穴党記者が狙いを定める2頭とは

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 GIフェブラリーS(2月20日/東京・ダート1600m)の前哨戦のひとつ、GII東海S(中京・ダート1800m)が1月23日に行なわれる。

 過去10年の成績を振り返ってみると、1番人気が半分の5勝。3着にも3回入っていて、信頼度はかなり高い。1番人気が予想され、連覇を狙うオーヴェルニュ(牡6歳)にとっては心強いデータと言える。

 とはいえ、8番人気以下の伏兵も馬券圏内(3着以内)に何度となく突っ込んできており、1番人気が勝った年でも3連単では好配当が何度も生まれている。2017年には1番人気のグレンツェントが勝利するも、2着に12番人気のモルトベーネ、3着に10番人気のメイショウウタゲが入って、46万5440円という高配当をつけた。

 それゆえ、日刊スポーツの太田尚樹記者は「最近5年も1番人気、2番人気のどちらかが必ず連対していますが、ふた桁人気の馬も4頭馬券に絡んでいて、ヒモ荒れが多いレースです。穴馬の探しがいのある一戦だと思います」と手ぐすねを引く。

 続けて太田記者は、波乱となる要因とともに今年のレース展開について、次のように分析する。

「フェブラリーSへのステップレースで、GIIの格付けではありますが、年末には地方交流GIの東京大賞典(大井・ダート2000m)があって、東海Sのあとにも同じく地方交流GIの川崎記念(川崎・ダート2100m)が控えており、もともと超一線級の参戦が少ないレースなんですよね。そのため、上位人気馬でも"押し出されて"というケースがしばしばあって、伏兵の台頭が頻繁に見られるわけです。

 そして今年も、GI馬の出走はありません。昨年の勝ち馬オーヴェルニュが出走するものの、確固たる本命馬は不在。混戦模様と言って、間違いないでしょう」

東海Sでの勝ち負けが期待されるデュードヴァン東海Sでの勝ち負けが期待されるデュードヴァンこの記事に関連する写真を見る そこで、太田記者はデュードヴァン(牡5歳)を穴馬候補に挙げる。

「昨年のこのレースでは発馬で頭を上げて後方からの競馬になりましたが、メンバー最速の末脚を繰り出して4着。2着とはコンマ1秒差でした。今年は、それ以上の結果が期待できると思っています。

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