「荒れる」のが当たり前のフェアリーS。穴党記者推奨の3頭がビッグなお年玉を運んでくる (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 木村記者はもう1頭、スターズオンアース(牝3歳)が気になるという。

「こちらは、前走で1勝クラスの赤松賞(11月21日/東京・芝1600m)に参戦。1番人気を裏切って3着に敗れていますが、出走メンバーのレベルが高かったことを思えば、悪くない結果だと思います。

 勝ったナミュールはその後、GI阪神ジュベナイルフィリーズで1番人気に支持されたほど(結果は4着)。それを考えれば、ここでは力上位と見てもいいでしょう。

 東京のような高速コースでの速い上がりのレースにも対応できますが、欧州活躍馬の血を引く血統からして、馬力があるタイプであることは明白。初めての中山コースにも、そこまで苦にすることはないと思います。安定感のある馬ですし、相手にGI級の馬がいるわけではないので、巻き返しがあっても不思議ではありません」

 母の母はフランスでGI6勝を挙げたスタセリタ。母の半妹にはオークス馬ソウルスターリングがいる良血。確かに一発あってもおかしくない。

 木村記者はさらにもう1頭、注目している馬がいるという。

ニシノラブウインク(牝3歳)です。3走前の未勝利戦(9月20日/中山・芝1600m)では、のちにGIIIアルテミスSを制し、阪神JFで戴冠を遂げた2歳女王サークルオブライフの2着と奮闘。2走前の未勝利戦(10月9日/東京・芝1600m)でも、良血ラズベリームースには屈したものの、好タイムをマークして2着に入りました。

 未勝利を勝ち上がるまで5戦を要していますが、他の馬より強敵相手に戦ってきたキャリアは無視できません。父がエピファネイアで、レースの上がりが少しかかったほうがいいタイプゆえ、今の中山も向くはず。人気の盲点になっている点からしても、穴馬としてオススメです」

 波乱必至の3歳牝馬重賞。ここに名前が挙がった3頭がビッグなお年玉をもたらしてくれるかもしれない。

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