山本昌は今年の有馬は「2強で堅い」と見つつ、タイトルホルダーも「軸の1頭になる」 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・構成 text by Asada Masaki
  • photo by Sankei Visual

 2強以外の馬をあえて挙げるなら、タイトルホルダーです。

 3000mの菊花賞であれだけ強い逃げを打てた馬ですからね。有馬記念では菊花賞で好走した馬がよく馬券に絡むので、そういう馬が出走してくれば必ず買っています。

 今回は500mの距離短縮になるので、もしかしたら、そのまま行っちゃう可能性もあるし、人気馬が無理して追いかければ、その人気馬自体が崩れる可能性もある。強い逃げ馬は面白い存在です。

 確かに2強は強いですが、それに続くタイトルホルダーも2強以外からは頭ひとつ抜けている。馬券を買ううえでは、軸の1頭になると思っています。

「たられば」で言えば、いろんな可能性を考えることはできますが、普通に考えれば、2強+タイトルホルダーで決まるレースではないでしょうか。

 それでも、僕は性格的にどんなに荒れる要素が少ないと思っていても、荒れた時に馬券がとれないのが嫌なので、幅広く(買う)という癖がある(苦笑)。「2強のレースだ」と思っているので、2頭とも一応は押さえますが、「2強で決まったらトリガミでもいい」というくらいの馬券を買うと思います。

 狙うとすれば、ステラヴェローチェ。成績は安定していますし、いきなり外から飛んでくる馬なので怖いですね。

 菊花賞は4着に敗れましたが、その前のレースで神戸新聞杯の泥んこ馬場を走った馬は総崩れだったので、気にしなくてもいいでしょう。ヒモで買うには十分ですし、下手をすれば2着まであると思っています。

 ただ、ステラヴェローチェがヒモで来てもあまり配当がつかないと思うので、アリストテレスと合わせて買いたいところです。

 アリストテレス(の好材料)は距離。これくらいの距離が一番強いだろうと思っています。今年はGIIのアメリカジョッキークラブCを勝って以降、一度も勝てていませんが、戦ってきた相手が強いので、それほど心配はしていません。それに、今回は武(豊)騎手が乗るのも楽しみです。

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