2021.12.23

有馬記念の激走候補2頭。穴党記者が今の中山の馬場に「ぴったり」と激推し

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 そこで、松田記者は激走候補の名前を2頭挙げた。1頭はこの秋、世界最高峰のレースであるGI凱旋門賞(10月3日/フランス・芝2400m)に挑んだディープボンド(牡4歳)である。

「前走の凱旋門賞ではよもやの最下位14着大敗でしたが、レース当日のパリロンシャン競馬場の芝は、タフな馬場への適応力が高い欧州馬でさえ苦しむ道悪でした。敗因の大部分を占めるのはそこ。あのレースの結果は、さすがに度外視してもいいでしょう。

 有馬記念に向けて参考になるのは、凱旋門賞より前のレース。快勝した2走前のGIIフォワ賞(9月12日/フランス・芝2400m)です。凱旋門賞と同じ舞台の一戦でしたが、終(しま)い3ハロンを33秒85でまとめて見事な逃げきりを決めました。

 その上がり時計が示すように欧州の馬場としては走りやすい馬場ではありましたが、日本より力の要る欧州の芝を速い上がりでまとめた実績は、スタミナが求められる中山、かつ先行力が生きる今の馬場にぴったり。買いの要素は存分にあると言えるのではないでしょうか」

有馬記念での一発が期待されるディープボンド有馬記念での一発が期待されるディープボンド この記事に関連する写真を見る  日本でも、3歳時にはGI日本ダービー(東京・芝2400m)で5着、GI菊花賞(京都・芝3000m)でも4着と健闘し、4歳となった今春のGI天皇賞・春(5月2日/阪神・芝3200m)では2着と善戦。その地力は侮れない。

「3歳時は同じノースヒルズ軍団の同期、無敗の三冠馬コントレイルには及びませんでしたが、この春は好位で運んだGII阪神大賞典(3月21日/阪神・芝3000m)で1着、天皇賞・春でも2着とその素質が完全に開花。

 3000m級の"国内マラソンレース"で連続連対を決めたことを考えれば、2度の急坂越えがあって、数字以上にスタミナが求められる中山・芝2500mにも難なく対応できるはず。外々を運ばされる展開にさえならなければ、一発あってもおかしくないですよ」