2021.12.09

阪神JFはハービンジャー産駒の「当たり世代」に期待。対抗となりそうなのは?

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 牝系は、母サンブルエミューズが2歳9月の芙蓉S(中山/芝1600m)の勝ち馬で、阪神JFは8着に敗れたものの、3歳1月のGⅢフェアリーS(中山/芝1600m)で3着に入ったように早い時期から重賞戦線で活躍していた。叔母には、この秋に米国のGⅠBCディスタフを勝ち、日本調教馬初のダート米GⅠ勝利という歴史的快挙を果たしたマルシュロレーヌがいる"旬"の血統。さらに曽祖母キョウエイマーチは桜花賞馬で、その息子トライアンフマーチは皐月賞2着と、クラシックで実績を残している。

 ナミュールの母・サンブルエミューズの父であるダイワメジャーは極めて2歳戦に強い血統で、2015年にはディープインパクトを抑え、2歳リーディングサイアーに輝いている。このレースも2015年のメジャーエンブレム、2019年のレシステンシアで2勝。2歳戦に実績のないハービンジャー産駒ながら、ナミュールがこの時期から強い競馬を見せているのはダイワメジャーの血のおかげだろう。

 ちなみに、レシステンシアもメジャーエンブレムも母系に持つダンチヒは、ナミュールの4代父。レシステンシアは同じデインヒル系で、ナミュールは同馬を逆にしたような配合でもある。マルシュロレーヌのBC制覇という追い風もあり、3連勝で2歳女王の座に就く走りに期待する。

 もう1頭は持ち込み馬のダークペイジ(牝2歳/栗東・吉村圭司厩舎)を挙げておきたい。現在、アイルランドで繋養されている父ダークエンジェルは、イギリスの2歳GⅠミドルパークS(芝6F)勝ち馬。日本にはあまり産駒が入っていないが、9頭出走して5頭が勝ち上がり、本馬の他には現3勝のシュバルツカイザーが出ている。

産駒はスプリンターも多いが、現2歳のエンジェルブルーはフランスでGⅠジャンリュックラガルデール賞(芝1400m)、GⅠクリテリウムアンテルナシオナル(芝1600m)とGⅠを連勝。同馬とダークペイジは、母系にガリレオとデインヒルを持つ血統構成が似ており、期待できそうだ。

 以上、今年の阪神ジュベナイルフィリーズは、ナミュール、ダークペイジと、魅力の血統を持つ2頭の無敗馬に注目したい。