近年まれに見る大混戦の「2歳牝馬ランキング」。真の女王はいまだ影を潜めているのか (3ページ目)

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 2位はステルナティーア。ソネットフレーズと同じく、2戦目に牡馬相手の重賞で2着と好走した点が高評価につながった印象だ。全兄にGIマイルCSを勝っているステルヴィオがおり、この馬も血統面での魅力がある。

吉田順一氏(デイリー馬三郎記者)
「兄のステルヴィオとは性別や馬格は違いますが、脚元やフットワークなどはよく似ています。いずれは1400mくらいの距離がベストとなるイメージですが、3歳春まではある程度の距離はこなせるのではないでしょうか。前走のサウジアラビアロイヤルC2着は、ペースがガクッと落ちたところでスッと動けた勝ち馬コマンドライン(牡2歳)の、鞍上クリストフ・ルメールの手綱が冴えていた分の差。自身は緩急のつく流れにうまく対応しており、現時点の完成度であれば、阪神JFでも楽しみな1頭です」

土屋真光氏(フリーライター)
「圧勝した新馬戦(8月8日/新潟・芝1600m)で3、4着馬がそれぞれ次戦で未勝利を脱出。層の厚いレースを難なく勝ち上がって、続くサウジアラビアロイヤルCでも鞍上の福永祐一騎手がレースを教えるような騎乗をしながら、評判馬コマンドラインの2着。シンプルな能力で言えば、現状、同世代では成績以上に上位の存在だと思います」


 3位には無傷の3連勝中のウォーターナビレラが入った。新種牡馬シルバーステートの代表産駒として、期待を寄せられている1頭だ。

市丸氏
「TF指数(※市丸氏が独自に編み出したデータ指数)では2位タイでしたが、阪神JFでは1番人気が濃厚。先行力と瞬発力を兼ね備えており、他の2位タイの面々と比べても、軸馬としての信頼度は高いと言えます」

本誌競馬班
「ファンタジーSを快勝し、デビュー3連勝。その実績を素直に評価したいと思います。好位でレースを運ぶことができ、最後の脚もしっかりしているのは強み」

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