人気のソダシに不安あり。チャンピオンズCは大駆けの材料あるベテラン馬の一発に期待 (2ページ目)

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro
  • photo by Kyodo News

 そうした前かがりになることも想定すれば、馬群で脚をタメられて、器用にイン差しができる馬が狙い目になるのではないでしょうか。そこで、僕はエアスピネル(牡8歳)に注目しています。

チャンピオンズCでの一発が期待されるエアスピネルチャンピオンズCでの一発が期待されるエアスピネルこの記事に関連する写真を見る その戦績から、東京・ダート1600m巧者といった感がありますが、3歳時には皐月賞4着、ダービー4着、菊花賞3着とクラシックで奮闘。それを考えれば、距離延長も、コーナー4つのコースになることも、マイナスになるとは思いません。

 それより、今回はプラス要素のほうが大きいと見ています。

 前走のGIII武蔵野S(11月13日/東京・ダート1600m)では、直線入り口から2ハロンくらいの距離をずっと、前が壁になって追い出せない苦しい展開を強いられました。それでも、最後まで集中力が切れず、2着入線を果たしました。

 レース後、鞍上の田辺裕信騎手が「スムーズに進路変更できていれば......」と悔しがるコメントをしていましたが、僕は馬群で我慢できて、最後にまた伸びる、という内容を高く評価しています。なぜなら、あの競馬が大混戦のチャンピオンズCにつながるはず、と思ったからです。

 そしてもうひとつ強調したいのが、チャンピオンズCでの鞍上に先週来日したライアン・ムーア騎手を確保していたことです。結局、ムーア騎手は都合により急きょ短期免許を取り下げて帰国することになってしまいましたが、陣営がムーア騎手に頼んで勝負気配にあったことを重要視すべきでしょう。

 エアスピネルは2017年のマイルCSでも、武豊騎手との乗り替わりでムーア騎手が手綱をとって2着に入っています。この時、ケガから復帰したばかりの武豊騎手より好結果が望めると踏んだ陣営の判断は、一部で「非情な采配」と指摘を受けましたが、そこには陣営の勝負に対する本気度がうかがえました。

 それは、今回も同様です。残念ながらムーア騎手の騎乗は実現しませんでしたが、水面下で陣営が動いていた事実を重く見て、この馬をチャンピオンズCの「ヒモ穴」として推奨したいと思います。

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