ジャパンCで引退の3冠馬コントレイルをデータは後押し。好敵手シャフリヤールの勝算は?

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 これまで、コントレイル以前の日本の牡馬3冠馬で、3冠達成後に現役を続けたシンザン、ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴルの6頭はいずれもGⅠ級レースを勝利している。さらに近年の2頭、ディープインパクトとオルフェーヴルは引退レース(有馬記念)を勝利した。コントレイルにも最後に3冠馬の意地を見せてほしいものだ。

 最大のライバルになりそうなのは、今年のダービー馬シャフリヤール(牡3歳/栗東・藤原英昭厩舎)だろう。

 同馬は今年、デビュー3戦目のGⅢ毎日杯(阪神/芝1800m)で重賞初制覇。続く日本ダービーでは、先に抜け出した皐月賞馬エフフォーリアをハナ差交わし、2分22秒5のレースレコードで見事にダービー馬となっている。

 しかし、秋初戦の神戸新聞杯は不良馬場にたたられ、単勝1.8倍の圧倒的1番人気に推されながら4着に敗退。今回はそれ以来の出走となる。日本ダービーはハナ差とはいえレースレコード、そして上がり3F33秒4という瞬発力を見せる好内容だっただけに、良馬場なら巻き返しは必至だろう。

 2頭の比較ではコントレイルが上と見るが、シャフリヤールは斤量55kgと、コントレイルより2kg軽い斤量で出走できる点は有利だ。さらに若さによる成長力も期待できるため、逆転のチャンスもあるだろう。

 以上、今年のジャパンCはコントレイルの有終の美を期待も、怖い存在としてシャフリヤールを挙げておきたい。

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