確勝を期すマイルCS。絶対女王グランアレグリアに「らしくないレース」が頭をよぎる不安

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

 主戦のルメール騎手が話すとおり、グランアレグリアにとってはベストの条件となる。昨年も今年と同じ阪神コースで行なわれたが、彼女は圧巻の走りを見せて快勝。見事にGI3連勝を飾っている。

 今年も春にはGIヴィクトリアマイル(5月16日/東京・芝1600m)で大勝し、GI安田記念(6月6日/東京・芝1600m)で僅差の2着と奮闘。得意距離では常に勝ち負けを演じ、天皇賞・秋でも「負けてなお強し」のパフォーマンスを披露したとなれば、陣営もここは確勝を見込んでいることだろう。

 それは、各メディアも同じ。戦前の評価では、グランアレグリアの連覇達成の可能性が高いと見られている。

マイル戦となれば、再び完勝が期待されるグランアレグリアだが......マイル戦となれば、再び完勝が期待されるグランアレグリアだが......この記事に関連する写真を見る しかしながら、一抹の不安がある。

 馬場に関しては余程ひどい状態にならなければ、2000m戦ほど影響を受けることはないだろうが、前走の天皇賞・秋から中2週というレース間隔がどうなのか。先述の専門紙記者が再び語る。

「グランアレグリアは間隔を詰めて使うとあまりよくない。今春もヴィクトリアマイルでは4馬身差の圧勝でしたが、今回と同じ中2週で臨んだ安田記念では僅差とはいえ、2着に敗れています。ヴィクトリアマイルの時とは別馬のような走りでした。

 同馬はレース間隔がたっぷりとられている時はいいけれど、間隔が詰まると明らかにパフォーマンスが落ちる傾向にあります。それが今回のレースでどう出るか。気になるところです」

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