今年のエリザベス女王杯は過去の好走例にピタリとハマる穴馬不在も、それに似たタイプの3頭に激走の予感

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 こうした例から、今回も府中牝馬Sの勝ち馬は無視できないが、このタイプもまた、今年は出走していない。そこで再び、これに似たタイプの馬を探したい。

 注目したいのは、前走で重賞を勝っていながら、人気薄になりそうな馬だ。

 前走で重賞を勝っているのは、アカイトリノムスメ、ウインマリリン、テルツェット(牝4歳)の3頭。先にも触れたが、アカイトリノスムメは前走でGI秋華賞(10月17日/阪神・芝2000m)を制して人気の一角を占めるため、穴馬候補とはなり得ない。また、ウインマリリンは前項目の推奨馬ゆえ、残ったテルツェットをここでは推したい。

 同馬は、まだ1勝クラスだった昨夏から今年にかけて3連勝を飾ってオープン入り。その後、GIIIダービー卿チャレンジトロフィー(4月3日/中山・芝1600m)まで制し、4連勝で重賞初制覇を決めた。

 続くGⅠヴィクトリアマイル(5月16日/東京・芝1600m)こそ14着に敗れたが、前走のGIIIクイーンS(8月1日/函館・芝1800m)では好メンバー相手に快勝。重賞2勝目を挙げて、再度上昇気流に乗っている。

 それでも、先述のGI馬2頭にウインマリリンもいて、ここでは伏兵の域を出ない。穴馬として、かなりオイシイ存在と言える。

 しかも、鞍上がミルコ・デムーロ騎手というのが心強い。なにしろ、エリザベス女王杯では過去5年連続で馬券圏内に入っており、過去10年で計6回も馬券に絡んでいるからだ。となると、同馬の一発への期待がますます膨らむ。

 秋の牝馬による頂上決戦。GI馬である「2強」がその強さを改めて示すのか、はたまた思わぬ馬の激走が見られるのか。熾烈な争いから目が離せない。

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