みやこSは人気馬に不安データあり。穴党記者推奨の伏兵2頭が好配当を運んでくる (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

「3カ月の休み明けで臨んだ前走のオープン特別・太秦S(10月16日/阪神・ダート1800m)では、先手を奪った2頭による"行った行った"の決着で終わりそうなところを、中団から伸びてゴール前で逃げ馬をかわし、勝った馬にもアタマ差まで迫りました。

 正直なところ、2走前のオープン特別・ジュライS(7月17日/福島・ダート1700m)2着は展開に恵まれた面もあったと見ていたのですが、休養を挟んでさらに力をつけてきた感があります。管理する岡田稲男調教師も『心身ともによくなっている』と、同馬の充実ぶりには目を細めていました。

 ちなみに、2019年のヴェンジェンス、2020年のクリンチャーと、ここ2年の勝ち馬はともに前走・太秦S組。一発への期待がますます膨らみます」

 太田記者はもう1頭、芝からダート路線へと転向してきたダンビュライト(せん7歳)も気になるという。

「キャリア28戦目で初のダート戦に挑みますが、もともと調教駆けする馬で、荒れた馬場の時間帯に追われてた際にも好時計をマークしています。持久力に優れた印象もありますから、ダート戦への秘めた適性を感じます」

 ダンビュライトは過去に、GIIアメリカジョッキークラブC(中山・芝2200m)、GII京都記念(京都・芝2200m)と重賞2勝を飾っているが、いずれも高速決着ではなく、パワーの要る馬場だった。その点からも、ダート戦への魅力を感じる。

「同馬を管理する音無秀孝調教師も『(ダート戦は)やってみないとわからない』としながら、『血統的にはダートで走っている馬もいるから』と手応えを感じている様子でした。叔父のアロンダイトや従弟のクリソベリルはJRA最優秀ダートホースにも輝いていますし、そうした血統背景からも大駆けのチャンスはあると見ています」(太田記者)

 アロンダイトも芝レースでデビューしたが、ダート路線へ矛先を変えてから覚醒している。それを考えれば、ダンビュライトがいきなり勝ち負けに加わる可能性は十分にあるだろう。

 今年も波乱含みのみやこS。ここに挙げた2頭が好配当をもたらしても不思議ではない。

2 / 2

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る