今年の秋華賞は「忘れな草賞」の成績に注目。血統も十分な2頭に激走の気配 (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 血統は、父がダービー馬のキズナ。産駒のシャムロックヒルは阪神/芝2000mで行なわれた今年のGⅢマーメイドSを勝利している。ちなみにキズナの姉ファレノプシスはGⅠ秋華賞、GⅠ桜花賞、GⅠエリザベス女王杯の勝ち馬だ。

 母の父はGⅠ英ダービー馬のモチヴェイター。同馬を母の父に持つ馬では、首GⅠドバイターフ2着のヴァンドギャルド(父ディープインパクト)、GⅡ弥生賞ディープインパクト記念を勝ったタイトルホルダー(父ドゥラメンテ)、JRA最小体重勝利記録(338kg)を持つメロディーレーン(父オルフェーヴル)など、最近の活躍馬を多く出している。コース適性に加え、血統も魅力的なステラリアを中心に考えたい。

 忘れな草賞の好走馬という意味では、2着のエイシンヒテン(牝3歳/栗東・渡辺薫彦厩舎)も軽視は禁物だ。少しラクに逃げられたとはいえ、1000m通過59秒3の平均ペースで逃げて粘った走りは展開に恵まれたものではなく、ステラリアとのタイム差はわずか0秒2。前走のGⅡローズS(中京/芝2000m)でも12番人気ながら粘って2着に入った。

 阪神では昨年11月の白菊賞(芝1600m)も逃げ切っていて、逃げた6戦は2勝、2着2回、4着2回と大崩れなく走っている。今回も、直後につけそうなソダシの存在は気になるものの、ハナを奪える可能性は高く、再度の好走も期待できそうだ。

 以上、今年の秋華賞は忘れな草賞の1、2着馬、ステラリアとエイシンヒテンの2頭の激走に期待したい。

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