本命不在の京都大賞典。「高配当の使者」がまたも100万馬券を演出か

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 GII京都大賞典(阪神・芝2400m)が10月10日に行なわれる。中・長距離の秋のGI戦線に向けて重要な一戦となるゆえ、過去には多くの名馬がこの舞台から始動してきた。

 しかしながら、ここ10年の結果を振り返ってみると、1番人気は3勝、2着1回、3着2回と、そこまで安定しているとは言い切れない。休み明けの実力各馬にとって、目標とする"本番"はこの先にあるとあって、取りこぼすことも少なくないのだろう。

 その結果、時に大波乱が生まれている。2013年には11番人気のヒットザターゲットが、2019年にも11番人気のドレッドノータスが金星を挙げて、いずれも3連単は361万9290円(2013年)、181万1410円(2019年)という超高配当をつけている。

 そして今年、実績断然の実力馬が不在。戦前から波乱ムードが充満している。そうした状況を受けて、日刊スポーツの太田尚樹記者もこう語る。

「今年は見てのとおりの混戦ですね。以前のような、超一流メンバーの参戦はなく、GI馬も4年前の菊花賞を勝ったキセキ(牡7歳)と、5年前のダービー馬であるマカヒキ(牡8歳)の2頭だけ。ともに長らく勝利から遠ざかっていますし、他も今後の大舞台を見据えているというより、『ここで弾みをつけたい』という馬が多く、GIの前哨戦といった印象は薄いです。一昨年や2013年のように"大荒れ"となっても不思議ではありません」

 そこで、太田記者はまず、ステイフーリッシュ(牡6歳)を穴馬候補に挙げた。

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