スプリンターズSは「暴走娘」の参戦で激流必至。無欲の後方一気馬が大穴をあける

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro
  • photo by Sankei Visual

 僕は、この第2集団の馬たちが上位争いを演じるのではないか、と踏んでいます。なかでも、最も惹かれるのはクリノガウディーです。3走前に岩田康誠騎手とコンビを組んでから、かなり復調してきました。

 前走のGIIセントウルS(3着。9月12日/中京・芝1200m)では道中、勝ったレシステンシアの真後ろで同馬をマークするように追走。最後までその差は詰まらなかったものの、岩田騎手はあの乗り方で「逆転するには何が必要か」を感じ取ったはず。今回、先に動くレシステンシアに対して、追い出しをワンテンポ遅らせれば、うまくハマるのではないかと見ています。

 2018年のGI天皇賞・春(レインボーライン)を最後に、GI勝利から遠ざかっている岩田騎手。久しぶりのチャンスを迎えて、何か期するものが膨らんでいても不思議ではありません。楽しみです。

昨年に続いて大駆けが見込まれているアウィルアウェイ昨年に続いて大駆けが見込まれているアウィルアウェイこの記事に関連する写真を見る"大穴"なら、その第2集団よりもさらに後方に控えて、一発を狙っている面々でしょう。昨年3着のアウィルアウェイ(牝5歳)などは"もう一丁"があってもおかしくありません。

 今年で5歳となりましたが、2走前のGIIICBC賞(7月4日/小倉・芝1200m)では3着と奮闘。その走りからは、ここでも有力馬に挙げられるピクシーナイト(2着)との差を感じませんでしたし、今回は腹をくくった騎乗ができる戸崎圭太騎手に乗り替わるのも魅力です。

 昨年同様、いやそれ以上の急流が予想される今年の一戦。無欲の追い込み馬が再び波乱を演出する可能性は大いにあります。

 後方一気のタイプではシヴァージ(牡6歳)も面白いと思いましたが、中山コースが初めての馬よりは、一度実績を残している馬のほうが信頼度は高いと見ました。よって、今回はアウィルアウェイを「ヒモ穴馬」に指名したいと思います。ただ、余力があれば、シヴァージも押さえておきたいところです。

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