オールカマーは血統とコース適正で2頭を厳選。圧倒的人気が予想されるレイパパレには不安も (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 もう1頭注目したいのがウインマリリン(牝4歳/美浦・手塚貴久厩舎)。昨年はGⅡフローラS(東京/芝2000m)を勝ち、GⅠオークス(東京/芝2400m)2着。今年に入ってからはGⅡ日経賞(中山/芝2500m)を勝ってGⅠ天皇賞・春(京都・芝3200m)5着と、牡馬に混じっても好走を続けている。

 中山では日経賞のほか、新馬戦(芝2000m)、ミモザ賞(1勝クラス、芝2000m)を勝利。通算5戦3勝の成績を残している。オールカマーと同じ「中山/芝2200m」で行なわれた今年1月のGⅡアメリカJCCは6着だったが、不良馬場で荒れた内めを通りながら、勝ち馬から0秒4差の僅差と内容的には悪くなかった。

 父スクリーンヒーローの産駒は、2016年にゴールドアクターが勝利。同じ距離のGⅡセントライト記念も、2018年にジェネラーレウーノが勝利している。血統面からも推せる馬だ。

 今回、圧倒的な人気が予想されるレイパパレ(牝4歳/栗東・高野友和厩舎)は、今回が初の中山コース。先行力があり、直線が短いこのコースには対応しやすいタイプにも思われるが、GⅠ宝塚記念(阪神/芝2200m)で初の敗戦を喫したように、この距離がやや長いという不安は残るし、他馬の目標になりやすいのも厳しい。バッサリ切るのは危険だが、絶対的な存在ではないという見方をしてもいいだろう。

 以上、オールカマーはグローリーヴェイズ、ウインマリリンを中心に狙ってみたい。

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