サラキア、サリオスら兄姉がこぞって活躍。厩舎の期待も大きい血統馬サリエラの動向

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2021年版)
第16回:サリエラ

 1頭の活躍馬を出すのも難しい競馬の世界において、数多くの実績馬を送り出している繁殖牝馬となれば、多大な注目を集める。今年の2歳馬の中にも、そんな優秀な母を持つ評判馬がいる。

 美浦トレセンの国枝栄厩舎に所属するサリエラ(牝2歳/父ディープインパクト)である。

デビューに向けて入念に態勢を整えているサリエラデビューに向けて入念に態勢を整えているサリエラこの記事に関連する写真を見る 母は現役時、ドイツで活躍したサロミナ。GIドイツオークス(ドイツ・芝2200m)を制している名牝だ。

 彼女は日本で繁殖牝馬になって、すでに2頭の重賞馬を輩出。2015年に生んだサラキア(牝/父ディープインパクト)は、GII府中牝馬S(東京・芝1800m)を勝っている。他にも、GI有馬記念(中山・芝2500m)やGIエリザベス女王杯(阪神・芝2200m)で2着になるなど、重賞戦線で奮闘した。

 さらに、2017年に生んだサリオス(牡4歳/父ハーツクライ)は、デビューから3連勝でGI朝日杯フューチュリティS(阪神・芝1600m)を制覇。3歳牡馬クラシックでは、GI皐月賞(中山・芝2000m)とGI日本ダービー(東京・芝2400m)で、いずれも2着という結果を残している。

 また、2018年に生んだエスコーラ(牡3歳/父ディープインパクト)は、3歳1月のデビュー戦で敗れたものの、その後はレコード勝ちを含めて現在2連勝中。圧巻の走りを見せており、今後のさらなる躍進が期待されている。

 そうした兄姉の活躍もあって、デビュー前から多くのファンが関心を寄せているサリエラ。現在はどんな状況にあるのだろうか。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

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