小倉2歳Sの最有力2頭。コース実績がある血統で連対も期待できる

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 9月5日、小倉競馬場でGⅢ小倉2歳S(芝1200m)が行なわれる。

 近年の勝ち馬では、2016年のレーヌミノルが桜花賞を勝利。昨年のメイケイエールはGⅢファンタジーS、GⅡチューリップ賞を勝利。2017年のアサクサゲンキは8月28日のJGⅢ小倉サマージャンプを勝利と、その後も活躍を続ける馬が多い。さらに遡ると、2006年のアストンマーチャンはスプリンターズS、2003年のメイショウボーラーはフェブラリーSの勝ち馬となっており、出世馬が出ることが多いレースと言えるだろう。

 今年も将来有望な若駒が揃ったが、中でも最有力視されそうなのがショウナンマッハ(牡2歳/栗東・茶木太樹厩舎)だ。

7月4日の新馬戦を勝利したショウナンマッハ7月4日の新馬戦を勝利したショウナンマッハこの記事に関連する写真を見る 同馬は7月4日の新馬戦(小倉/芝1200m)で勝ち上がり。好スタートからスッとハナを奪って33秒7のハイラップを刻み、直線に入ってからリードを広げ、楽な手応えのまま3馬身差の逃げ切りという圧巻のレースを見せた。1分08秒6のタイムは今年に9戦行なわれた小倉芝1200m新馬戦の中で最速タイム。余力を残したままそれを出しているため、勝ちタイム以上の評価を与えられる強さの持ち主と言えるだろう。

 血統は、父がGⅠ高松宮記念(中京/芝1200m)を勝ったショウナンカンプ。ショウナンカンプ産駒はこの小倉芝1200mでこれといった実績はないが、その父サクラバクシンオーはGⅠスプリンターズSを連覇した名スプリンターだ。サクラバクシンオーの産駒はマルブツイースターが2007年にこの小倉2歳Sを勝利し、3頭の2着馬、2頭の3着馬を出している。

 さらに、過去35年の「2歳夏の小倉芝1200m・種牡馬別成績」を調べると、サクラバクシンオーは25勝でトップ。以下、タイキシャトル23勝、ダイワメジャー16勝と続いている。「サクラバクシンオーの血は2歳夏の小倉芝1200mに強い」と言って間違いないようだ。

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