堤礼実アナも大いに共感。互いに刺激し合って成長する新人ジョッキーたち
それは、日本の選手に限った話ではありません。当たり前のことですが、勝つ人もいれば、負ける人もいる。今までは単純に日本の選手を応援するだけだったのが、今回は違う視点からも選手の気持ちを感じることができたような気がします。
何かの目標に向かって、日々努力をされている方の姿に触れ、私自身も今出来ることに全力で取り組もうと、背中を押してもらう機会が数多くあったオリンピックでした。
競馬界に目を向けると、今年は新人ジョッキーの活躍が目立っています。『みんなのKEIBA』でも先日、新人騎手の中で最多勝利を争う小沢大仁騎手と永野猛蔵騎手のインタビューを放送しました。
そこからは、お互いに意識し合って成長している様子がうかがえました。どんな世界でもそうだと思いますが、同期から刺激をもらうことはたくさんあるし、かつ尊敬する部分もたくさんあります。そうした同期からの影響を受けて、人は強くなれるのだと思います。
もちろん、周りには先輩もいるし、後輩もいます。同期だけを見ていてはいけないと思いますが、競馬学校で一緒に学び、一緒にデビューした仲間から刺激を受け、上を目指していくのはとても素敵なことだな、と。
私は彼らのインタビューを聞いていて、今年現役を退いた蛯名正義さんと武豊騎手との関係性がふと思い浮かびました。蛯名さんが引退される時の、おふたりのインタビューが、私の中で鮮明に残っていたからです。
「ふたりでしか話せないことがある」
すごく印象的な言葉でした。そして、若きふたりの間にも、すでにそうした関係が少なからず築かれているような気がしました。
20年後、あるいは30年後に、彼らが蛯名さんや武騎手と同様のインタビューを受けた時は、どんな答えが返ってくるのか。そんなことも想像しながら、ふたりの初々しい受け答えを見ていました。
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