新潟2歳Sは血統から素質を見る。このレースから大物に育っていきそうな2頭は?

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Tokyo Sports/AFLO

 この一族は母、姉に加え、伯父のピオネロもGⅢシリウスSなど、重賞で3度の2着がありながら勝ち切れず、祖母クルソラの子孫からは重賞勝ち馬が出ていない。アライバルは早くも「来年のクラシックの有力候補」との呼び声も高く、一族悲願の重賞制覇を果たす可能性は高そうだ。

 もう1頭はスタニングローズ(牝2歳/栗東・高野友和厩舎)を挙げておきたい。同馬は新馬戦(中京/芝1400m)こそ2着に敗れたが、続く未勝利戦(阪神/芝1600m)では2着に2馬身半差をつけて快勝している。好位3番手につけて抜け出す競馬センスの高さが魅力の馬だ。

 父キングカメハメハの産駒で新潟2歳Sに出走した馬のなかでは、2014年にミュゼスルタンがコースレコードで快勝。同馬は母の父フレンチデピュティ、祖母の父サンデーサイレンスという配合だが、スタニングローズは母の父がフレンチデピュティ産駒のクロフネ、祖母の父サンデーサイレンスと、かなり似通った配合になっている。

 牝系は伯父ローズキングダムがGⅠジャパンC、GⅠ朝日杯フューチュリティSを勝った最優秀2歳牡馬で、祖母ローズバドもGⅡフィリーズレビューなど重賞2勝の活躍馬。ローズキングダムは同じキングカメハメハ産駒なので、同馬とは3/4同血の関係になる。2歳戦に実績のある血統だけに、このレースでも期待できそうだ。

 以上、新潟2歳Sはアライバル、スタニングローズの2頭に期待する。

2 / 2

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る