2021.08.28

キーンランドCは3歳牝馬2頭に熱視線。地力ある素質馬か勢いある軽量馬

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro
  • photo by Sankei Visual

 つまり、まず注目したいのは、同騎手騎乗のメイケイエール(牝3歳)です。これまでに重賞3勝。2歳時のGI阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神・芝1600m)では4着と奮闘しています。

 同レースでは、先週の札幌記念を勝った1着ソダシからコンマ2秒差、のちにオークスを制す3着ユーバーレーベンからコンマ1秒差。能力だけなら、世代屈指の存在だと見ています。

 しかしながら、前向きすぎる、走ることに一生懸命すぎる気性が災いして、折り合いが極めて難しい馬です。前走のGI桜花賞(4月11日/阪神・芝1600m)でもどんな走りをするのか注視していましたが、案の定、鞍上が抑えきれずに3コーナー過ぎには一気に先頭へ。最後は失速して最下位に敗れてしまいました。その走りを見て、「マイルの距離でさえ、すでに対応するのは厳しいんじゃないか」と思いました。

 桜花賞では、武豊騎手の負傷によって、横山典弘騎手が乗り替わりで騎乗。馬具もこれまでつけていたものを外すといったアプローチをしていました。それが今回は、主戦の手に戻って、実績のある短距離戦となります。

 個人的には新潟・芝1000m、いわゆる「千直」のレースを使ったほうがいいんじゃないかと思うほど、コントロールの難しさを感じていますが、ひとまず、マイル戦からスプリント戦へと条件が替わることでの変わり身に期待したいです。

 ただ、内枠(3枠5番)を引いてしまったのは、若干の不安があります。こんな気性ですし、1200mを主戦場としてきた馬たちとテンのスピード争いをした場合、内でごちゃつく可能性がありますからね。こうなると、久々の距離で能力開花に期待しつつも、再び凡走に終わってしまう怖さも感じています。日本競馬の第一人者である武豊騎手の手腕に、ますます頼るしかありません。

 他に上位候補を挙げるとすれば、ミッキーブリランテ(牡5歳)。年明けのオープン特別・ニューイヤーS(1月9日/中山・芝1600m)を勝って以降、どんどん調子が上がっている印象を受けます。短い距離にシフトして、慣れが見込めるのも大きいです。