ケタ違いの波乱がある北九州記念。過去データによる「7つの傾向」から見えた期待馬は?

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 ボンボヤージの1歳上の全兄ファンタジストも、小倉/芝1200mで行なわれた2018年のGⅢ小倉2歳Sを勝利。残念ながら2019年秋のレース中に急性心不全を発症してこの世を去ったが、兄が天に召された1週前に初勝利を挙げたボンボヤージが、着実に力をつけて重賞タイトルが手に届くところまで来ている。兄と同じ厩舎で、同じ廣崎利洋オーナーだけに、陣営も「同じ舞台で重賞制覇を」という気持ちが強いだろう。

 もう1頭、大穴候補としてあげておきたいのがコンパウンダー(牡6歳/栗東・石橋守厩舎)だ。ここ4戦は連続で10着以下と冴えない成績なものの、小倉/芝1200mでは7戦して2勝、3着1回とまずまずの成績を残している。

 後方追走から差し脚を伸ばすという脚質の馬だが、北九州記念は同タイプの好走例が多く、前述の昨年3着馬アウィルアウェイは4コーナー14番手からの追い込みだった。スピード自慢が揃ってペースが速くなり、追い込み馬が台頭するのは短距離重賞ではよくあるパターンだ。前述の好走馬の傾向の中で当てはまるのは(2)と(7)の2つだけだが、狙ってみたい存在だ。

 以上、今年の北九州記念はボンボヤージ、コンパウンダーの2頭に期待する。

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