クイーンSで勝敗のカギ握る函館の馬場。穴党記者が激走を見抜いた4頭

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 勝ったグランアレグリアは抜けていましたが、2着ランブリングアレーとはコンマ1秒差。今回、人気の一角を担う3着マジックキャッスル(牝4歳)とはクビ+クビという僅差で、逆転の余地は十分にあります。先行できるようになった今なら、小回りコースにも対応可能。約3年ぶりの勝利も期待できます」

 一方、吉田記者は「明確な穴馬候補と言えるのは条件クラスの馬となりますが、今年は頭数もそろっていて粒ぞろいのメンバー構成。であれば、人気の盲点となる実績馬に馬券的な妙味があります」と言って、クラヴァシュドール(牝4歳)に注目する。

「昨秋以降、スランプ状態にありましたが、GIII福島牝馬S(4月24日/新潟・芝1800m)の出走取消後に立て直して、前走のオープン特別・米子S(6月19日/阪神・芝1600m)で3着と好走。復調をうかがわせました。

 そこからも再調整して、この中間の調教では栗東の坂路で折り合って、抜群の瞬発力を披露。余力を残した状態で、ラスト1ハロン11秒7という好時計を計測しました。

 その後、函館への長距離輸送も問題なくこなして、1週前の金曜追い、最終追いでは、本馬場でジョッキーが騎乗。呼吸の合った走りを見せて、好気配でした。状態面に関しては、間違いなく"うなぎ上り"です。

 パドックで発汗が目立ったりと気性の激しさがあることを踏まえれば、函館に滞在して競馬に挑めるのもプラス。持ち時計がありながら、馬場不問で軟らかい馬場にも対応できます。

 とにかく、状態のよさと滞在競馬によって、パフォーマンスが高まる可能性は大。好位あたりを追走し、長くいい脚を使える展開となれば、上位争いへの期待は一層高まります」

 吉田記者ももう1頭、気になる馬がいるという。前走のGIIIマーメイドS(6月20日/阪神・芝2000m)で、10番人気の低評価で大金星を挙げたシャムロックヒル(牝4歳)だ。

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