母はアメリカGI3勝の名牝。ディープ産駒の大物ウィズグレイスの評価

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2021年版)
第9回:ウィズグレイス

 リーディングサイアーに君臨し続けている日本屈指の大種牡馬、ディープインパクト。その活躍がまだまだ期待されるなか、2019年7月、惜しくもこの世を去ってしまった。

 よって、同馬の産駒は現2歳世代と来年デビューする1歳世代のみ、となった。おかげで、同産駒への注目度は一段と増している。

 なかでも、海外で実績を残してきた牝馬との配合で生まれた血統馬への関心はすこぶる高い。美浦トレセンの国枝栄厩舎に所属するウィズグレイス(牝2歳/父ディープインパクト)も、そんな1頭である。

アメリカでGI3勝を挙げた名牝を母に持つ、ウィズグレイスアメリカでGI3勝を挙げた名牝を母に持つ、ウィズグレイスこの記事に関連する写真を見る 母カラライナは、2015年~2016年にかけてアメリカのGI戦線で活躍した名牝。2015年には未勝利戦から3連勝でGIエイコーンS(アメリカ・ダート1600m)を制し、続くGICCAオークス(アメリカ・ダート1800m)も勝って4連勝でGI連覇を遂げた。

 その後もGI戦線で奮闘し、2、3着などの好走を重ねた。そして、2016年にはGⅠラトロワンヌS(アメリカ・ダート1700m)で戴冠。3つ目のGIタイトルを手にした。

 こうした輝かしい実績を引っ提げて、引退後、繁殖牝馬として来日したカラライナ。ディープインパクトとのかけ合わせで生まれたのがウィズグレイスである。

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