ディープのラストクロップ4頭がセレクトセールに登場。現場で聞いた「本当の価値」

  • 土屋真光●取材・文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by(c)Japan Racing Horse Association

 7月12日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで競走馬のセリ市『セレクトセール2021』の1歳馬セッションが行なわれた。
                             
 コロナ禍にあって、今年も昨年同様に入場者を制限し、場内には消毒液やモニター式の体温計を随所に設置。感染症対策をより徹底した形での開催となった。

 それでも、セリ自体は大盛況。1歳馬セッション248頭(うち欠場6頭)の売上額は、過去最高となる116億円超えとなった。2頭の3億円(税別。以下同)ホースを筆頭に、1億円超えは28頭を数え、16頭の種牡馬から1億円超えの高額馬が誕生した。

 とりわけ存在感を示したのは、ゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』が大ヒットしているサイバーエージェントの藤田晋社長。15億円以上を投じて、計12頭の購買となった。

 こうしたセールの盛り上がりの起爆剤となったのは、やはり今回が最終世代となる4頭のディープインパクト産駒であることは間違いない。この世代の頂点奪取も期待できる希少価値の存在に、資金力豊富なオーナーたちが熱い視線を注いだことで、中だるみのない史上最高のセールにつながった。

 上場されたディープインパクト産駒は、ゴーマギーゴーの2020(牡)を皮切りに、ワッツダチャンセズの2020(牝)、ジュエルメーカーの2020(牝)、そしてセールの最後に登場したスイープトウショウの2020(牡)の4頭。

3億円で落札されたゴーマギーゴーの2020(牡)3億円で落札されたゴーマギーゴーの2020(牡)この記事に関連する写真を見る

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