宝塚記念は波乱ムード。穴党記者が厳選した3頭で夏のボーナスをつかめ

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 春競馬の総決算となるGI宝塚記念(阪神・芝2200m)が6月27日に行なわれる。

 このレースは、昨年も3連単で18万3870円という高配当が生まれるなど、比較的波乱の多いGIと言える。1番人気も過去10年で2勝と、信頼度は今ひとつ。現に単勝1倍と断然の支持を得ていたゴールドシップ(2015年)やキタサンブラック(2017年)などが馬群に沈んできた。

 そんなレースにあって、今年は牝馬3頭に人気が集中。波乱の様相が一段と色濃くなっている。その一戦を前にして、日刊スポーツの太田尚樹記者はこう語る。

「今年は、メンバー構成が二転三転しました。当初は、コントレイル、デアリングタクトという牡牝の三冠馬に加え、海外GIのクイーンエリザベスII世C(4月25日/香港・芝2000m)を制したラヴズオンリーユーも参戦する予定でしたが、これらビッグネームが次々に回避。一時は『7頭立てになるのでは?』といった情報もあったほどです。

 それでもレースが近づくにつれて、少頭数になりそうなことを見越してか、急きょ参戦を決めた馬が続出。結局、13頭立てのレースとなりました。ということは、『もともと目標にしていなかった』という馬が多く、予想のうえでは"本気度"の違いを見極めることが大事だと思います」

 また、スポーツ報知の坂本達洋記者は、レースの行方を左右するポイントとして馬場状態を挙げ、狙える"穴馬"についてはこんな見解を示した。

「梅雨時に開催されるレースとあって、過去5年を振り返っても、良馬場発表で行なわれたのは、リスグラシューが勝った2019年のみ。そのせいか、全体の時計も、上がりタイムも、かかる傾向です。

 今年は京都競馬場の改修工事によって、イレギュラーな開催となっていますが、その傾向に変わりはないと見ています。少なくとも、ヨーイドンの瞬発力勝負とはならないでしょうから、穴なら、前で運んで持久力勝負に持ち込める馬が狙い目になると思います」

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