宝塚記念は第一に牝馬狙い。GIでは「力不足」とされる伏兵馬にもご用心 (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 GI勝ちこそないものの、一昨年のGIジャパンC(東京・芝2400m)をはじめ、3度のGI2着がある。前走のGI天皇賞・春(5月2日/阪神・芝3200m)でも3着と健闘し、ここでも通用する力は十分にある。

"第3の牝馬"の躍動に期待してみてはどうだろうか。

 次に狙ってみたいのは、重賞戦線で奮闘して上位争いに加わることもありながら、GIでは「力不足」と見られている馬である。というのも、過去にもそういった馬が宝塚記念で初のGI制覇を果たすケースが多いからだ。

 いい例となるのは、2011年に6番人気で勝利したアーネストリー、2015年に6番人気で勝ったラブリーデイ、そして2018年に7番人気で戴冠を遂げたミッキーロケットらである。

 今回、このパターンで狙い目となるのは、アリストテレス(牡4歳)、カデナ(牡7歳)、モズベッロ(牡5歳)だ。それぞれ、重賞戦線で奮闘を重ねているが、GI勝利は手にしていない。

 3頭とも面白そうだが、過去例に挙げた3頭のキャリアを改めて見てみると、宝塚記念の勝利までに重賞を10戦以上こなしていた。この条件を加味すると、カデナモズベッロへの期待が一段と高まる。

 カデナは重賞3勝の実績があり、GIにもコンスタントに出走している。しかしながら、GIで上位争いを演じることなく、完全にGIでは「力不足」と思われている。その分、今回も人気薄なのは間違いないが、2走前のGI大阪杯(4月4日/阪神・芝2000m)、前走のGI安田記念(6月6日/東京・芝1600m)と、ともに6着と善戦。ここで、大仕事をやってのけてもおかしくない。

 モズベッロは重賞1勝ながら、GIでも前走の大阪杯で2着、昨年の宝塚記念で3着といった好走実績がある。ただ、同馬もGIでは「やや足りない」といった評価が根強い。再び伏兵の域を出ないだろうが、こうした馬が過去に結果を出してきたことを鑑みれば、同馬が初戴冠を果たす可能性は大いにある。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る