初陣は「伝説の新馬戦」!? 調教師が語る良血ローマンネイチャーの魅力 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by AFLO

 このショウナンパンドラの全弟となるローマンネイチャー。偉大なる姉も管理していた高野調教師は、同馬についてどんな印象を持っているのか。関西競馬専門紙のトラックマンがその点についてこう語る。

「高野調教師は『本当によくなるのはまだ先』と前置きしたうえで、『能力は高いと思う』と話しています。実際、ゲート試験を合格したあと、放牧の間に馬体重が20kg近く増えたとか。まさに今、馬体はぐんぐん成長していると言えます。

 走りについては、少し体に硬さがあるみたいで、『キレ味より、スピードの持続力が武器になるタイプではないか』と見ています」

 なお、ショウナンパンドラとの比較については、高野調教師は次のように語っているという。トラックマンが続ける。

「姉と比べるのはまだ早い感じはしますが、『この時期にデビューできるのはいいこと』と言っていました。ショウナンパンドラは2歳の12月にデビューと、やや遅かったですからね。

 また、姉に似ている点はあるか聞いてみると、『姉よりも(2つ上の)兄のセントオブゴールド(牡4歳/父ディープインパクト)にそっくりな印象』と高野調教師。セントオブゴールドは美浦の木村哲也厩舎の所属馬ですが、競馬場で間近に見たことがあるそうです」

 セントオブゴールドも評判馬で、早くから結果を残していた。足元の不安などによって、クラシック出走は叶わなかったが、復帰後も各レースで上位争いを展開。今後の活躍が期待されている。

 無論、ローマンネイチャーにはその兄を超えるような活躍が期待されている。そういう意味でも目が離せないのは、強豪と渡り合う初陣。そこで、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか、必見である。

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