人気馬優位のユニコーンSだが、末脚強烈な伏兵3頭に大駆けの気配あり (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 そして、前走の1勝クラス(5月23日/東京・ダート1400m)では、外から一気に突き抜けて快勝。エンジンのかかりが遅くとも、トップギアに入ってからの脚力が違っていました。その脚を見る限り、距離が1ハロン延長となる今回のほうが、むしろスムーズにスピードに乗れるような気がします」

 今回は初めてオープンクラスのレースに挑むが、その点についても松田記者は「問題ない」という。

「3戦すべてに共通しているのが、ラストの脚の鋭さ。砂を被っても、不利を受けても、確実に脚を使うのがこの馬のすごさです。

 全3勝がダート1400m戦のカレンロマチェンコ(牡3歳)、ハイペースの流れで好位から粘る展開に持ち込みたいゲンパチフォルツァ(牡3歳)など、先行勢が多いメンバー構成ゆえ、今回もその持ち味を生かせるはず。末脚勝負に徹して、上位食い込みが十分に期待できます」

 サンライズウルスについては、大野記者も注目しているという。

「3戦して、すべてメンバー最速の上がりをマーク。現状、勝負どころで反応が鈍くなるのがネックですが、追い出してからの脚には目を見張るものがあります。

 今回は、1ハロンの距離延長で追走が楽になりそうですし、追い切りではリズムを守った走りを見せて、終(しま)いもきっちり伸びてきていた点には好感が持てました。相手強化でも買ってみたくなる存在です」

 また、松田記者はもう1頭、サンライズウルスと同じ脚質の馬が気になるという。

クリーンスレイト(牡3歳)です。前走の1勝クラス(5月9日/東京・ダート1600m)の勝ちっぷりが衝撃的でした。自身の上がりタイムがレースの上がりタイムを2秒も上回って、2番目に速かった馬ともコンマ7秒もの差がありました。

 当時は4カ月ぶりの実戦ながら、大外から強烈な脚を炸裂。1分36秒4という走破時計も、翌週のオープン特別・青竜S(5月16日/東京・ダート1600m)の3着に相当するタイムでした。調教では未勝利馬相手にあおられたり、追いつくのがやっとだったりしますが、まさに実践向きのタイプ。重賞メンバーに交じっても、十分にやれると思います」

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